緑成会グループは21世紀の超高齢化社会を迎えて、「保健・医療・福祉のトータルサポート」を目指し、地域住民の方々より安心され満足される病院・施設づくりに真剣に取り組み、多様化する地域のニーズに応えて行きたいと考えております。
近年、医療技術の高度化、人口の高齢化、疾病構造の変化など様々な要因により保健・医療・福祉を取り巻く環境がめまぐるしく変化しています。そのような変化に対応すべく、当グループとしては、「介護老人保健施設横浜シルバープラザ(100床)」・「横浜総合病院(300床)」・「介護老人福祉施設緑の郷(100床)」相互間の有機的な連携の下、ご利用者・ご家族の希望を第一に考え、適切かつ幅広いサービスを提供することが重要な使命であると考えております。
今後も当施設が高齢者施設の拠点として、地域の皆様が住み慣れたこの地域で健康で幸せな生活が継続できるようお役に立ちたいと願っております。
平成元年に神奈川県で最初の介護老人保健施設として開所した当施設は平成19年12月にユニット型として再出発をしました。介護施設の一つの理想形とされるユニット型として丸十年が経過したのであります。
最近は特に国の施策として在宅復帰が強調されます。国の主張は財政面に立脚したものであることは明白であります。とは言え高齢者にとって、家庭の中で家族と一緒に過ごせるのが一番よいことも当然であります。しかし、実際には若い人達はその家族、家庭を支えるだけで精一杯であり、お年寄りの世話をしたくてもできない現実があります。その解決として居宅に近い環境で、居宅に近い日常生活が送れることを目標に中間施設として提案されたのがユニット型施設であります。勿論、中間施設の大きな使命には、リハビリテーションによる機能回復があるのは当然です。当施設は1ユニットに15m2の個室が10部屋あり、全部で10ユニットが稼動しています。各ユニットには食事などを楽しむリビング・ルームがあり、入居者によって個室で楽しむ人、リビング・ルームでお友達と談笑する人、他のユニットに出かけて交友関係を広げている人など様々ですが、それぞれに施設での生活を楽しんでおられます。またフロアーでのリハビリも充実しており、結果として機能回復して退所される方々が多いのであります。
利用者の平均年齢は86歳、平均要介護度は3.19であります。ユニットは常時90%が稼動しています。この利用者をお世話するものには医師、相談員、介護支援専門員、看護師、介護士、リハビリ(PT,OT,ST)、薬剤師、管理栄養士、歯科衛生士、音楽療法士と多職種が配置され常駐しています。介護士は50名、看護婦は11名を配置しています。看護師は医療面の看護に、そして介護士はあくまでも介護と、多職種の職務をはっきり分けながら、この施設の職員の目標である“和“を共通語に、利用者に”やさしく“を目指しています。三年前より国が在宅復帰を推進しろとの決定を出しました。そのために当施設は50%の強化型になっています。本年からは制度の変更に伴い超強化型として運営しています。在宅支援の付加点数が超強化型は70点以上が必要ですが、本施設では現在86点となっています。付加点数の満点が90点ですから、ほぼクリアと思っています。一方厚労省の指導である看取りに適応される方々が毎年10名前後おられます。この方々の多くは病院より施設での看取りを希望された方々であります。
本施設の最大の特徴は協力病院(横浜総合病院)と隣り合わせであり、どのような病状の変化にも直ちに対応できることにあります。その為もあり経管栄養(胃瘻)の方々も常時15名程度いらっしゃいます。その方々の中には入ってこられたときは胃瘻であったが、STの活躍で在宅に戻るときには経口摂取になっておられる方も多くおられます。
また、本施設はレクリエーションも充実しています。新年会、春の遠足、端午の節句、映画の日、シルバー・ナイトクラブ、大納涼祭(阿波踊りグループも参加している)、バザー&文化祭、クリスマス会などなど、の他に近隣小学校の運動会参加、近隣の学校で行われる各種展覧会鑑賞など盛り沢山であります。これらを現実にし、安全に行われるために、年間約二千名以上のボランティアの応援をいただいています。このように周辺社会にも積極的に参加する催しがあり、これらは入居された皆さんが少しでも楽しい生活が送れるようにと職員一同がレクリエーション委員会を中心にいろいろなアイディアを出し合ったものであります。
当施設は医療法人社団緑成会に所属し、同施設内に通所リハビリ、訪問看護の部署を持ち、地域に広く活動しています。これから高齢化社会はますます底辺が広がります。このような社会の中でより高い、理想的な中間施設を当施設は目指しています。